おにぎりは手塩が美味しい!作り手の暖かさを感じる食べ物

塩おにぎりは、手塩が美味しい

おにぎり。
コンビニで売っているおにぎりもいいけれど、懐かしく思うのは、お母さんが握ってくれたおにぎりではないですか?
私が思い出すのは、塩味だけのシンプルな塩おにぎり。
食欲がない朝は、お母さんがご飯を小ぶりなおにぎりにしてくれました。
食べることは生きること。
それに優しさが加味された塩おにぎり。
お母さんの優しい味です。

今ではおにぎりも進化して、中身の具材もたくさんの種類があります。

しかし塩だけの塩おにぎりも、シンプルながらとても奥深くてやさしい食べ物です。

子供の頃、母親がおやつにおにぎりを作ってくれました。

中身がなくて、ご飯だけの、ほかほかふわふわなおにぎりは塩が甘くてとても美味しかった

受験勉強で、夜中まで起きているとき。

扉の前に大きすぎず、小さすぎず、丁度いい大きさの塩おにぎりが2つ、置いてあったこともありました。

ただのおにぎりでしたが、とても濃い味がして、母の優しさも一緒に食べた感じがしました。

私の母は、山形県から山梨県に嫁いだので、帰省は年に一回、お盆だけでした。

子どもの頃は、私も毎年山形の祖母に会いに行くのが楽しみでした。

しかし、とても遠く、新幹線でも車でも、片道八時間以上はかかります。

お盆の短い期間をすごしたら、また山梨に帰ります。

帰り際、いつも祖母は名残惜しそうにしていました。

そして、必ず母に、「帰りに食べな」と、おにぎりの包みを持たせていました。

この飽食の時代に、帰路の食事なんて選びたい放題です。

しかし、祖母は毎年、笹の包みに塩おにぎりと漬物を用意してくれました。

長い道中、昼前にお腹が空いて、みんなでおにぎりを食べた記憶はずっと残っています。

包みを開いた時、母は故郷を思い、祖母の愛情を感じていたのだろうと今、自分が大人になって改めて感じます。

やっぱり手塩

お母さんが握ってくれたおにぎりは美味しいよね。
程よい硬さと塩加減。
ふと懐かしくて、食べたくなる

今は、おにぎりはラップや手袋で握ったりしますが、手塩がやっぱり美味しい感じがします。

握るときは、塩水で手を濡らすのが我が家の昔からのルールです。

塩は、けちらずにしっかり手につけてから、三角の形を整えるために、そっとぎゅっと数回握って転がすだけです。

簡単ですが、塩おにぎりはとても奥が深いです。

塩が少なくても、味がしなくて美味しくありません。

ご飯も丁度いい固さにしなければ、口に入れた時にホロッとしたあのやさしい感じが出ません。

真剣に握ったかどうか、一口食べるとわかってしまいます。

だからこそ、昔からずっと愛される食べ方なのかもしれません。

塩加減も、大きさも、自分好みのおにぎりは最高のごちそうです。

食欲が無いときは塩おにぎり

朝ごはんの時、食欲がないとお母さんが小ぶりな塩にぎりを作ってくれたよ。
小ぶりだから気負わず食べられるし、塩味で食欲がなくても食べられたんだ。

朝食は、必ず家族で摂るようにしています。

小学生と中学生の息子が、お昼までにお腹が空かないように、朝食は少なくても食べてもらえるように心がけています。

パンよりも、消化と吸収がゆっくりなご飯の方を多く出します。

その日の気分で、子どもたちは朝食を食べなかったり。

そんな時、お茶碗によそったご飯を、塩おにぎりに握りなおしてあげると、美味しく食べてくれます。

手間はかかりますが、食べてくれるだけで母親としては嬉しい。

塩おにぎりは、どこか懐かしく、ほっとさせるパワーがあるのかな?と感じたりします。

1日のはじまりに、ほのかに暖かいごはんを食べて「よし、今日も1日頑張るぞ!」と内側からエネルギーが湧いてきてもらいたいと毎朝願っています。

おにぎりで気持ちを伝える

子供があまりご飯を食べてくれない時には、塩おむすびに海苔で目鼻を作ってあげるとよく食べました。
子供が私のために作ってくれたこともあります。

食欲が無いとき、ご飯を食べたくない時もあります。

そんなときは、無理やりではなく、ちょっとした心遣いも必要になります。

おにぎりは、大きさも形も、好きに変える事ができます。

少し小さめに作ったり、塩おにぎりに海苔で目と口をつけるだけで、子どもはとても喜んでくれます。

また、一緒に作っても楽しいです。

お米を研ぐところから始めて、炊けるまでの匂いも嗅ぎながら、炊きたてのお米で一緒に作るおにぎりは、贅沢です。

お互いに、作り合ってもいいですね。

息子が私の為に大きく作ってくれると、何だか嬉しくなります。

先日、猫が大好きな息子に、三角の塩おにぎりに小さな耳をつけたら、「猫だ!」と直ぐにわかって喜んでくれました。

笑顔で食事をするって、本当に良いものだと思います。

その人のために、その人が一番食べやすいおにぎりを作る。

それだけのことでおにぎりを握る時に込めた気持ちは、直ぐに相手に伝わると思います。

しっかりとした食生活で、健康を守ることはとても大切

ごはんを食べることで、心も体も芯から丈夫にしたいと思います。

しっかりとしたエネルギーを摂ること。

辛いことも苦しいことも乗り越えられるように心を丈夫にすること。

踏ん張れるように気持ちを支えること。

それを作るのが日に三度の美味しいご飯ではないでしょうか。

ストレスには、人間関係や生活環境などのさまざまな要因が複数に絡んでいます。

もちろん食生活の乱れも無関係ではありません。

私たちは、ストレスを脳で感じます。

その脳を動かすのは、食べ物です。

乱れた食生活で、体のみならず心にも負担がかかっていないか、見直してみるのもいいかもしれません。

塩おにぎりだけでは、バランスが偏ってしまうので、上手く他の食材も一緒に食べる必要はあります。

でも、優しさも感じられる塩おにぎりは、これからも私たちの生活を支えてくれるでしょう。