いちごは野菜？果物なの？野菜の定義を紹介して決着をつけます！

冬から春にかけて、スーパーなどの店頭に並ぶ「いちご」。

旬の「いちご」はとっても美味しいですよね。

「いちご狩り」でもたくさん味わう事ができますし、「いちごフェア」の文字をさまざまな店舗で目にします。

赤ちゃんから年配の方まで大好きな「いちご」。

ところで、この「いちご」って野菜なのでしょうか？それとも果物なのでしょうか？

そんな事を考えたことはありませんか？

この機会に、はっきりさせたいと思います。

「いちご」はフルーツ？

「やっぱり、いちごは果物でしょ！」という人は多数いるのではないでしょうか？

なぜ、そう思うのでしょうか？

それは、「いちご」の持つイメージが大きいのではないでしょうか。

・ 「実」の部分だから

・ 「実」である上に、赤くて甘いという雰囲気

・ フルーツパフェやフルーツサンドに入っている

・ 果物売り場に並んでいる

・ ケーキの王様は「イチゴショート」

などなど、「いちごは果物派」の見解はさまざまです。

取り扱われ方や、そのものが持つイメージなどからそのように認識されているのでしょう。

野菜の定義は？

では、「野菜」とはどのようなものなのでしょうか？

「野菜」とは、一般的には食用の草本植物をいいます。

園芸学上においては、「野菜は副産物として利用する草本類の総称」とされています。

これにより、いちご、すいか、メロンは「園芸分野においては野菜」であるといえますね。

さらに、全国農業協同組合においては、「野菜はさまざまな部分を食べる一年生か二年生の草」としています。

そして、農林水産省は野菜の定義として、「草からなる果実は野菜」としています。

ちなみに広辞苑においては、野菜とは「生食または調理においておもに副食用とする、草本作物の総称」とされています。

野菜の明確な定義づけは難しいと言われているのですが、これらの事から考えると、「いちごは野菜である」という考え方が濃厚なように思われます。

野菜と果物の違いは？

それでは、「野菜」と「果物」の違いは何なのでしょうか？

先に、「野菜の定義」については説明しましたが、「果物の定義」についてもそれぞれあげられています。

「果物」とは、一般的には食用になる果実のこと、とされています。

広辞苑では、果物とは「草木の果実の食用となるもの」と説明しています。

全国農業協同組合は、「野菜は色々な部分を食べる一年生か二年生の草」としているのに対して、「果物は実だけを食べる多年生の木になる実」としています。

農林水産省は、「木」からではなく「草」から生える植物を「野菜」と定義していて、「木からなる果実は果物」「草からなる果実は野菜」としています。

さらに、多年生植物の食用果実を果物とし、いちご、すいか、メロンは「果実的野菜」として、野菜に分類しています。

やはり、「いちごは野菜である」ように思われますね。

【いちごマメ知識】

私たちが普段食べている「いちご」の赤い部分は、実は果実ではありません。

「花托（かたく）」といって、雌しべの土台となる部分なのです。

そして、表面のツブツブは種ではなく、まさに「果実」なのです。

種は、その果実一つ一つの中に入っているのです。

これは少し驚きですよね。

このことを踏まえると、確かに「いちごは野菜」説が濃厚になってきますね。

野菜だとしたら何科？

いちごは野菜であることが、濃厚になってきたわけですが、だとしたらいったい何科なのでしょうか？

植物だあるならば、何科かに属しているはずです。

ちなみに、このような議論をされる仲間のすいかやメロンは「ウリ科」に属します。

あのかたい皮の部分が、言われてみればウリっぽいですよね。

いちごは、「バラ科」なのです。

少し意外な感じもしますが、一般的に食用とされている「いちご」は、「バラ科オランダイチゴ属の多年草」なのです。

結論！いちごは果物？野菜？

これまで紹介してきたように、「野菜の定義」と「果物の定義」は、各方面において示されています。

「野菜」とは、食用の草本植物で、色々な部分を食べる一年生か二年生のもの。

そして、草からなる果実のこと。

「果物」とは、食用になる果実のことで、多年生植物。

そして、「実」だけで食べる木になる果実のことです。

このことから、「いちごは野菜である」という結論に至ります。

定義上、学問上では「野菜」なのですが、一般的にみて感覚的には「果物」であるという言い方が、1番しっくりくるかも知れませんね。

ですから、スーパーの果物売り場に並び、フルーツパフェの主役になるのでしょう。

ちなみに、海外においてのいちごの分類は何だと思いますか？

いちごは、「ベジタブル」ではなく「フルーツ」なのだそうです。

国によって違うというのも、不思議なことですね。

ですから、このような議論が巻き起こるのは日本特有なのかも知れません。

「野菜」であれ「果物」であれ、みんな大好き「いちごはいちご」です。

引き続き、美味しく食べていきましょう。